I. 導入:資金は「エナジーチャージ」のエンジンであり、創業時はチャンスである
現経営者が、現場の視点から解説します。
まず、商品開発という最大の壁を乗り越えたら、次に取り組むべきは資金調達です。あなたの素晴らしいコンセプトと最高の料理も、資金というエンジンがなければ、お客様に届けることはできません。
しかし、資金調達は「知らなった」というだけで、創業期にしか使えない最高のチャンスを逃してしまう人が後を絶ちません。
なぜなら、金融機関や投資家が重視するのは、あなたの熱意だけでなく、「この事業は確実に利益を生み、返済能力があるか」という論理的な計画だからです。そして、創業期には、その「計画」さえあれば借りられる限定的な制度が存在します。
そして、僕自身、創業時に「借金」という言葉の恐怖と食わず嫌いだけで融資を借りなかったという、もったいない経験をしています。
したがって、資金調達の失敗しない鉄則は、「熱意」と「計画」であり、さらに「正しい金融リテラシー」であると断言します。
そこで、この記事では、あなたが確実に資金を調達し、全国展開という目標への第一歩を踏み出すための、「創業時限定」の総合資金調達ロードマップを解説します。

II. 創業時にしかできないこと:借金への恐怖を乗り越える
資金調達の最初の障壁は、金融リテラシーの不足による「借金」への心理的な恐怖です。
1. 「借りない損」の正体
まず、創業融資を使わなかった僕から、正直にお伝えします。
僕は当時、正直「借金」という言葉の恐怖があり、よく知りもせず借りませんでした。しかし、後々金融リテラシーが高まり、ようやく知ったのですが、ビジネスにおいて借金というのは決して悪いことではありません。
なぜなら、仮に700万円借りれたとしても、金利を考えると月々の利息負担は6〜8万円ほどにしかなりません。
逆に考えると、この数万円の利息で、数百万という大金を動かし、事業を加速させられるのだから、借りない手はないのです。
そして、資金をそれほど持たない人でも資金調達が可能であり、そのための制度です。最悪倒産しても自己破産申請というものがあり、みんながイメージするウシジマ君のような世界にはなりません。創業融資は、あなたの事業を成功させるための「制度」であり、「武器」であると理解してください。
2. 最優先の資金調達:実績がなくても借りられる「創業融資」
実績のない状態でも最も可能性が高いのが創業融資です。これは、創業時にしか利用できない最も重要な資金調達方法です。
日本政策金融公庫(公庫):国の政策に基づいた融資であり、民間金融機関と比べて担保・保証人が不要な制度が充実しており、創業期に最も頼りになります。
信用金庫(信金):地域密着なので、一度繋がりができると、長期的なお付き合いができるという色々な利点があります。地域経済を支えるという使命があるため、地域の飲食店経営者にとって心強い存在です。
アクションとして、公庫と信金の両方に相談に行き、担当者との相性や条件を比較し、やりやすいと思ったほうで進めるのが賢明です。そのほかのメガバンクなどは、創業期の実績がない状態では、残念ながら相手にされないと理解してください。
III. 創業時に利用すべき戦略的資金調達方法
融資と並行して必ず検討すべき、返済不要な資金やマーケティング効果を兼ねた戦略的な資金調達方法を解説します。
1. ②補助金・助成金:返済不要な資金を必ず確保する
返済不要な資金として利用が可能なため、使えるものは必ず使うべきです。特に創業時に利用可能なものは、資金繰りを安定させる上で非常に大きな「エナジーチャージ」となります。
・活用可能性が高いもの
小規模事業者持続化補助金:店舗改装費用や広報費など、幅広い用途に使えます。
IT導入補助金:予約システムやPOSレジの導入費用など、デジタルトランスフォーメーションに関する費用に活用できます。
すなわち、これらの情報を常に最新で網羅的に調べ、申請要件を満たし次第、迷わず申請することが、資金計画の成功につながります。
2. ③クラウドファンディング:超おすすめの「前売り券戦略」
「人から施しを受けるのは気が引ける」という考えはよくわかります。しかし、クラウドファンディングは、単なる資金調達手段ではなく、出店前からお客様を作る最強のマーケティングだと捉えるべきです。
おすすめポイント①:出店前からお店の「お客さん(ファン)」を作るマーケティングである。支援してくれた人は、オープン後必ず来店してくれる「熱量の高いお客様」になります。
おすすめポイント②:リターンは、「前売り券」という考え方です。食事券や限定体験をリターンとすれば、実質的には売上を先行して受け取っているに過ぎません。
さらに、クラファンサイトから認知を広げ、近しい友人などにも「こんなことをやる」という告知が公的にできるため、オープン時の集客を大きく有利に進めることができます。
WorldBurgerも全国展開に向けたクラウドファンディングを実施しました。

IV. 優先順位が低い資金調達と結論
創業期に選択肢としてはあるものの、優先順位が低い資金調達方法も理解しておく必要があります。
1. ④親族や友人からの借入/出資
気が引けることは重々わかりますし、正直おすすめではありません。
しかし、どうしても資金が足りず、事業に対する熱量が高いのであれば、選択肢としてはあり得ます。その場合は、必ず金銭消費貸借契約書を作成し、金利や返済期日を明確にして、親族であってもビジネスとして扱うことがトラブル防止の鉄則です。
2. ⑤ベンチャーキャピタル・エンジェル投資
創業期には、おすすめ度・現実度は低いです。
難易度が高い理由:最初から優れたビジネスモデルを理論上語ることはできても、それを証明する実績がない中で、出資してくれるかは難易度が高いです。 コスト面:また、金利も創業融資より低いことはほぼないので、まずは低金利な創業融資を使うべきです。
したがって、これらの出資は、実績を積んで、全国展開や多角化を目指す次のフェーズで検討すべき戦略です。
V. まとめ:熱意を「計画」に変える行動がすべて
資金調達は、あなたの熱意を金融機関が理解できる「数字」と「計画」という言語に翻訳する作業です。そして、創業時という限定された機会を最大限に活かすことが、大損を回避する唯一の方法です。
知らなきゃ大損:「借金は悪」という固定観念を捨て、創業融資を数百万を動かす「武器」として使う。 行動の優先順位:創業融資、補助金、クラウドファンディングの順番で、すべての調達手段を複合的に検討する。
このロードマップを実践し、あなたの事業のエンジンに確かな「エナジーチャージ」を行い、全国展開への道を切り拓いていきましょう。
- [外部サイトへ] 創業融資の具体的な制度内容として、日本政策金融公庫の「新規開業支援」に関する情報はこちら を参考に、最新の融資制度を調べましょう。

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