I. 導入:「物件が成功を左右する」のは本当か?
現経営者が、現場の視点から解説します。
まず、あなたに知っておいてほしいことがあります。それは、飲食店の成功は物件が半分以上を左右するという現実です。僕がWorldBurgerを全国展開するという目標を掲げているからこそ、この「物件探し」の難しさと重要性を痛感しています。
なぜなら、この物件探しには、初心者が乗り越えるべき「3つの大きな壁」が存在するからです。したがって、この壁を理解し、完璧を求めすぎない「妥協点」を見極めることが、最短での開業を可能にします。
そこで、この記事では、この3つの壁の現状と、情報弱者から脱却し、ネットに出回る前の優良物件を手に入れるための、具体的な行動プランを解説します。

II. 乗り越えるべき3つの壁:物件探しが「難しい」理由
物件探しが「難しい」と言われる背景には、複数の要因が絡み合っています。
1. 理由その①:初期費用と価格高騰の波に飲まれるな
現在の物件価格は、正直、本当に難しいところに来ています。
・背景:不動産会社のサブリース(また貸し)による利ざやの増加、インバウンド需要の高まり、インフレなど、様々な要因で物件価格は値上がりしています。 現状、特に東京は高騰が激しく、僕の知り合いの経営者の中には、地方に活路を見出し、東京から撤退する人もいるほどです。
さらに、東京の物件取得費用には、初心者が見落としがちな大きな特徴があります。
・初期費用の目安:家賃の保証金が10か月分という相場があり、これに仲介不動産屋へ支払う1か月分、敷金1か月分などを加えると、大体家賃の12か月分ほどが初期費用として必要になります。
・譲渡費用の重み:これに加え、居抜き物件の場合は前の借主に支払う譲渡費用が数百万単位で変わるので、ここも判断材料の一つになります。
・結論:もちろん物件によりますし、交渉の余地はあるんですが、家賃の10か月分の保証金はスタンダードだと思って、資金計画を立ててください。
つまり、今から物件を探すあなたは、この高騰した価格と、重い初期費用が「当たり前」だという前提で、予算を見直す必要があります。
2. 理由その②:場所(立地・視認性)の重要性を過信するな
物件は、場所によって集客力が大きく変わります。
・路面店(1階)の強み:人通りが多ければ自然集客がしやすいのはもちろん、視認性が高いメリットは、外観から内観も見せられ、店の世界観を伝えやすいことです。
・地下や空中階の弱み:一方、地下や空中階だと、看板ですべてを伝えねばならず、路面店と比べると集客はかなり難しいです。
もちろん、Web集客やSNSで十分カバーできるのがこの時代の良さでもありますが、それはまた別の記事でお伝えします。ただ、隠れ家的な店や人に見られたくないなど別需要の店もあるので、店の特色に合わせた物件選びが重要です。場所を間違えると、後の集客をカバーするのが本当に大変になることを覚えておいてください。ハンバーガー屋はもちろん、視認性の高い人通りの多い物件が望ましいです。
3. 理由その③:情報が入ってこない、これが最大の壁
もはや、これが一番の理由です。
なぜなら、本当にいい物件というのは、ネットに出る前に、不動産会社の上層部の偉い方々や、古くからの付き合いのある経営者たちで回っており、下界に下りてくることがないからです。
したがって、この「情報の上層部」に入り込めるようになるには一苦労です。
III. 妥協点を見極める:「70点物件」で勝つ戦略
この厳しい現実の中で、僕たち情報弱者がどう動くべきか。それは「満点(100点)を諦める」ことです。
1. 70点からのスタートで十分
1店舗目から100点の完璧な物件が手に入ると思わないでください。物件探してはや2年なんて人も見てきました。しかし、それでは時間がもったいない。
アクションとして、70点でいいから残りの30点は実力(コンテンツとマーケティング)でカバーするという気概を持つべきです。実際、僕は「ここでできなければ実力不足」という判断でWorldBurgerの物件でスタートしました。
ですが、安心してください。この時代、コンテンツ(商品)とマーケティング(やり方)で十分勝てるからです。今後、こういったマーケティングの話なども別の記事で書いていこうと思います。
2. 最強の情報源は「人」である
ネットに出ない優良物件情報を手に入れるための最も確実な方法、それは、不動産会社の担当者と人間関係を築くことです。
・最初のステップ:まずは「居抜きドットコム」「テンポスマート」などの居抜き物件を扱っている専門サイトから、気になる物件を探しましょう。
・次のステップ:実際「いいな」と思った物件を内見依頼し、日程調整をします。大丈夫、難しくないです。普通にそういうボタンがあるので、そこからメールをするような感覚でやり取りが始まります。
・最重要ステップ:その内見を案内してくれる不動産屋さんと、仲良くなってください。
そうすれば、ネットに出回る前に、「これ面白そうですよ」と連絡してくれたりします。これが、優良物件情報を得るための最もアナログで確実な方法です。
IV. まとめ:最終判断の「できそう」という感覚を信じろ
物件探しは、基本、自分が思っている50点以下が大半だと思っていてください。それを何度も繰り返し、「ここならできそう」と思えた物件で始めましょう。
この「できそう」という感覚はとても重要です。どんなにおすすめされても、自分が勝ち筋見えないようならやめたほうがいいです。
このノウハウで、物件探しの長期戦を回避し、開業への道を切り拓いていきましょう。

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